その空き家、どうする? 但東で生き返った3軒。
但東町に移住定住してもらううえで、いちばん大事なのは「職(仕事)」と「住(お家)」だと捉えています。空き家はたくさんあるのですが、「住める状態」の家が実は少ない——それが現状です。
「住めなくなる」前に、決めておく。
先を見据えて早めに「貸す」「売る(更地にして売る)」をしないと、固定資産税をずっと払い続けないといけません。「大した金額じゃないからほったらかしていい」では、地域や社会に迷惑をかけることになりかねません。
管理ができていない空き家に関しては、法律も厳しくなってきています。放っておけば、資産はやがて「負の資産」になります。逆に、早めに手を打てば資産価値は維持できます。
ここでは、実際に利活用された町内の3軒を紹介します。
CASE 1|畑山・谷田川さん宅
10月まで地域おこし協力隊に就かれていた谷田川由紀さん(奈良ご出身)のお家は、2022年から住まれています。夫・雄太さん(関東ご出身)と娘さんの3人で長野で生活されていたのですが、学校のことなどを考慮しつつ、なおかつ田舎での快適な生活を維持したい。そう思って探し当てたのが但東町だったそうです。
「飛んでるローカル」を通じて今のお家を見て、一目惚れ。ただし紹介いただいた際は、トイレが水洗ではない、残置物多数ということで、業者さん的には推薦されていなかったそうです。
しかし家に惚れ込んだ谷田川さんは、「簡易水洗だから臭くもないし、残置物は捨てればいい!」とご自身、ご主人、ご友人の手を借りて、軽トラ10杯ぶんを自力で北但クリーンパークに棄てに行かれました。
地元の感覚では計れない「移住者の感覚」。この町には必要な要素なのではないかと感じます。サポートがあれば、そんな自由な暮らしが可能になる気がします。

CASE 2|小坂(こざこ)の「なかや」
約10年前に空き家になったこちらは、小坂区で「公民館ではない活用の仕方」をするために残されたそうです。
区のみなさんで運営していて、餅つき、子どもたちの行事、みんなで寄って食事したりできる交流スペースとして機能しています。こういったものは、但東町のなかではここだけかもしれません。
この役目の最後に、ここに「住みたい!」という要望があれば、検討いただけるかもしれません。小坂は但東の中でもとくに田畑が荒れない取り組みをされている場所である印象を持っています。共助の精神、まだまだ頑張って欲しいです。

CASE 3|日向の「白壁の家」
坂野「たんたん温泉」となりのカフェ「森のごはん。」のママさん宅を訪ねました。
前オーナーは空き家を購入し、ご自身が建築関係だったこともあってDIYで改修されたそう。小谷さんが8年前に譲り受けて、ご自身でもDIYでコツコツと直しながら住まれています。
建具を集めながら小技の効いたリノベをされていて、とても綺麗。空き家の古民家利活用としては、いい事例です。母屋の壁はDIYで珪藻土を塗ったそう。屋根瓦と作業場の赤いトタンは新調。その奥のトタンは全部ご自身で塗られたとのこと。焼き杉板もDIYです。
ベースのしっかりした状況があれば、こんなにも素敵な空間になるんです。何度でもお邪魔したくなる、そんな場所でした。

まずは、家族で話してみてください。
空き家になってしまってからでは、手遅れ(そのあと手を付けられない)になることが多いです。空き家になってしまう前に「その先はどうする?」を家族で考えておくことは、とても大切なことです。
「もう都会に居を構えていて、そうそう帰れない」「でも生まれ育った家がなくなると寂しい」。そんな矛盾(不安感)を抱えておられる方も多いそうです。集落で相談する人がもういない、など悩まれている方はご連絡ください。相談してください。これからも継続して取り組んでいくべき問題です。